戸籍収集に基本 なぜ出生までの戸籍調査が必要か~



新戸籍が編製されると、身分事項欄のすべての記載は新戸籍に移記されません。特に以下の情報は相続人調査において重要ですが、新戸籍からは消失する可能性があります。

●養子縁組に関する事項

●認知に関する記載

●親子関係の変動に関する記載

 これらの情報が消失すると、法定相続人を見落とすリスクが高まります。特に認知された子や養子は、現在の戸籍だけでは把握できないことがあります。


実務のための戸籍収集ステップ 

1 被相続人の死亡時の戸籍謄本を取得 被相続人の死亡記載のある最新の戸籍謄本を取得します。この戸籍には、被相続人の直近の身分関係が記載されています。

2 除籍謄本・改製原戸籍の収集 被相続人の除籍謄本や改製原戸籍を請求します。出生時までの戸籍を遡って収集取得した戸籍から本籍地の変遷を確認します。

3 被相続人の出生記載のある戸籍まで遡ることが重要です。 相続人は現在の戸籍を用意。

4 身分事項欄の精査 すべての戸籍の身分事項欄を精査し、認知、養子縁組、離婚など相続に影響する記載を確認します。特に古い戸籍の記載には注意が必要です。 

5 相続関係説明図の作成 収集したすべての戸籍情報に基づいて正確な相続関係説明図を作成し、法定相続人を確定します。 

6 🔗法定相続情報一覧図☜の取得 収集したすべての戸籍を法務局に提出して、被相続人の相続関係を証明した公文書を取得します。 

 これらのステップを確実に実施することで、相続人の見落としを防ぎ、法的に安定した相続手続きを進めることができます。   




🔶重要 被相続人の出生まで遡る理由の最大理由


除籍者は新戸籍に移記されない問題

出生まで戸籍を遡る必要がある理由

ー除籍者は移記されない

 戸籍で相続関係を証明する際には、単に現在の戸籍だけでなく、出生まで遡って戸籍謄本を取得する必要がある場合があります。これは、除籍された人物の情報が新しい戸籍に完全には引き継がれないためです。 この仕組みを理解することが、なぜ複数の戸籍謄本を取得する必要があるのかを明確にします。 上の図は、「左の1つ前の戸籍で除籍された長女Cは右の新戸籍に移記されない」ことを示しています。

例えば、長女Cが結婚して新しい戸籍を作成した場合、親の新しい右側の戸籍には長女Cの名前が記載されなくなります。



川崎市麻生区新百合ヶ丘/稲城市

戸籍の取得、相続人の確定

司法書士田中康雅事務所








司法書士田中康雅事務所(川崎市麻生区新百合ヶ丘稲城市の相続手続登記相談)

川崎市麻生区新百合ヶ丘、稲城市で無料相続相談、相続登記・信託・贈与・遺言等相続手続中心に司法書士業務経験30年目。税理士事務所勤務で相続税贈与税を経験し2000年開業。相続全般の知識経験と相続ネットワークでの相続対策や遺産分割、配偶者2次相続対策を行う司法書士田中康雅事務所は新百合ヶ丘駅徒歩5分、稲城市若葉台車で10分。「3訂版相続相談標準ハンドブック」(日本法令)発売中

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