2023年6月司法書士所感「遺産のルーツを知る」
2023年6月の司法書士所感です。
相続人に認めれらた権利(義務)である、
「法定相続分」
これは、ほとんどの皆さんが意識されているものだと思います。被相続の財産の亡くなった時点での財産がわかれば、相続人が取得(承継)する価格が見えてきます。この法定相続分を土台として遺産分割協議では、相続人同士が話し合っていきます。そして、「特別受益」と呼ばれる生計の資本としての贈与を受けている場合は、それを加味して相続人の取得分を計算します。 法律どおりでいけば、基本的にはこうなります。 裁判所までいってもはこうなります。
ところで、
被相続人の遺産についてですが、
例えば、
・先祖代々から受け継いだ財産
・親から受け継いだ財産 ・被相続人が一人で築いた財産
・夫婦でともに築いた財産
・夫婦共働きで生活費は妻の預金は全くつけない
(逆の場合もあり)
等々
お金には色がないため、被相続人の財産には変わりはないですが、ご家庭ごと「被相続人の遺産」の意味合いが全く違ってくるかもしれません。「法定相続分とは言うものの・・」そして、お金には色がないを超え、財産的価値としてほとんど考慮されない事象が、相続人ごとの想いにズレが生じます。
・子供の頃からの環境の差異
・同居問題
・介護
・家業の引継ぎ
(財産だけではない損得、見えない苦労)
・生活費支援(親→子、子→親)
「法定相続分って公平なの?」
いろいろなことを含めて考えると難しくなってしまうので、まずは、「遺産のルーツ」を考えてみることが、遺産分割協議のスタートかもしれませんね。
司法書士田中康雅
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